2011年6月号

NI No.443 & NIジャパン No.131

極右が支持される理由
The Far Right gets respectable

欧米では、反移民、反イスラームを掲げたポピュリストの極右政党が支持を伸ばし、その影響は国政を左右するほどに強まっている。これまで寛大さと多様性の尊重を自ら誇らしげにたたえていた国々でも、そんな政党や政治家が表舞台に頻繁に登場するようになり、選挙での躍進もめざましい。いったいなぜ、極右がこれほどまでに台頭してきたのか? これまでは極右を無視し、抑え込んできた主流派の政党は、なぜ極右勢力の表舞台進出を許したのだろうか?

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● NI No.443 目次 ●


(本文は英語です)


*<>の表示がある記事は、日本版に翻訳(全訳)もしくは要約記事を掲載しています。

4 読者の声

6 今月のニュースのタネ
・国際労働機関第100回総会(6月1日〜17日):「見えない」労働者たちに必要な労働者としての権利。
・ペルー大統領選(6月5日):オジャンタ・ウマラとケイコ・フジモリの対決。
・世界環境デー(6月5日):グアテマラの現状を知るための汚染地図の作成。
・トルコ総選挙(6月12日):少数派クルド民族の声を届ける政治的な一歩へ。
・先住民のために行動する日(6月21日):先住民族女性4,000人の「失踪」にまつわるスキャンダルとは。
・コンゴ民主共和国の国連平和維持任務期限切れ(6月30日)<翻訳>:平和維持活動部隊はコンゴ民主共和国の住民保護に失敗。
・35年前のこの月に、NIは何を伝えたか……


◆特集:台頭する極右勢力


12 極右を見つめるまなざし<翻訳>
以前は政治の主流派やマスメディアからも相手にされなかったような過激な勢力がヨーロッパの政治の表舞台で影響力を誇るようになり、支持も広げている。その背景にはどのような事情があるのか。

16 茶会とパラノイア<翻訳>
オーストラリアと米国で、反移民感情が政治の主流に浸透していった理由とは。

19 アナーキストとは何か<要約>
「よく考えない乱暴者で、混乱を生み出そうとがむしゃらになる」。これがしばしば語られるある種のアナーキスト(無政府主義者)像だ。高まりつつあるもののまだあまり理解されていない政治運動について、肯定的な視点を紹介する。


22 ルワンダでの休日<要約>
ルワンダ大虐殺を生き延びたジャン・カイガンバが、15歳の息子を連れて生まれ故郷ルワンダに感慨深い一時帰国をした報告。

25 米国で考える
Foreign Policy In Focusの上級アナリスト、マーク・エングラーが、米国と世界を鋭く分析する。今月は、抗議活動とメディアの報道姿勢について。

26 ワールドビーターズ
シリアのアサド大統領一族は何をしてきたのか。

27 南の国からの一コマ
貧しい居住区から垣間見るグアテマラの原風景。

28 草の根電力会社誕生への輝かしい取り組み<翻訳>
チェルノブイリ原子力発電所事故で放射能への不安を抱いたドイツのウルスラ・スラデックは、市民の手で電力を供給する協同組合設立運動を始めた。現在この組合所有の電力会社は、ドイツの10万を超える顧客に再生可能な方法で作ったグリーンなエネルギーを供給している。その設立の軌跡を紹介する。
※ウルスラ・スラデックは今年、Goldman Environmental Prizeを受賞した。

29 地元であげますもらいます<翻訳>
コミュニティーで素晴らしいリサイクルの機会を持とう。
The Really Really Free Market

30 世界の国のプロフィール:ハイチ

32 カーボンフリーな未来に原発は必要?<要約>
日本を襲った壊滅的な地震と津波は、原発評論家の最悪の不安を裏付ける結果となった。各国政府は原発計画の再検討を進めるが、原発のリスクはやむを得ないものだろうか? 2人の環境保護主義者が、地球温暖化と原発と脅威について議論を闘わせる。

35 パズルページ
クロスワード、数独、ワードサーチ。

36 風刺漫画コーナー
ビッグ・バッド・ワールド、オンリー・プラネットに加え、政治マンガ家とコミック・ジャーナリストの国際ネットワークCartoon Movementからの作品を掲載。

37 カイロからの手紙
貧しい高齢の仕立屋の友人。ある事故をきっかけに、知らなかった彼の真実が明らかになる。

38 インタビュー:ベン・オクリ
ベン・オクリは、世界的にも権威のある英国のブッカー賞を受賞したナイジェリア人の詩人で小説家である。政治とジャーナリズムについて、そして私たちが危機を迎えている現在持つべき新しい夢についても語る。

NI日本版 No.131 目次

(本文は日本語です)

 

1 極右を見つめるまなざし(NI p12-18の翻訳)
ヨーロッパにおける「ネイティビズム」ポピュリズム*の台頭を、K・ビスワスが描き出す。

  「もしもスウェーデンでイスラーム法を望むイスラーム教徒(ムスリム)が多数派だったら、どんなことが起こっていたと思いますか?」
 こう問いかけるのは、極右政党スウェーデン民主党(SD)の新人議員ケント・エケロスだ。彼の事務所はストックホルム中心部の小島にある美しいリクスダーグ(議会)の建物の中にある。こぎれいで小さなその部屋で、この党国際部長は特にムスリムの問題に関してはさらに生き生きとした様子で話した。彼は、「パンを1斤盗んだからといって手首を切り落とすようなことは望みません」と言った。
 寛容性と文化の多様性の国として有名なスウェーデンでは、昨年9月の総選挙の結果、SD が初めての議席となる20 議席を獲得し、国政への影響力を確保した。「私たちは議論を変えました」とエケロスは誇らしげに主張した。「彼らはこれまでのように私たちを無視することはできません」

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

6 茶会とパラノイア(NI p16-17の翻訳)

米国とオーストラリアの反移民感情はいかにして政治の主流に浸透していったのか。

 米国右派の「草の根」の運動である茶会(ティーパーティー)運動。共和党の影響力あるグループと協力するこの運動の集会ではこんなスローガンが叫ばれる。「我々の国を取り戻す時がきた!」
 ワシントンDCにあるジョージタウン大学の国際問題とイスラームの専門家、ジョン・L・エスポジトは、「この国には過激な反移民政党はありません」と言う。「主だった政党に見られるのは、[反移民を掲げる人々の]注目に値するグループです」
 彼によれば、政治家とメディアの評論家は、かなり多くの人々が抱えている人種にまつわる恐怖を利用しているという。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

9 ルワンダでの休日(NI p22-24の要約)
ルワンダ大虐殺を生き延びたジャン・カイガンバが、15歳の息子を連れて生まれ故郷ルワンダに感慨深い一時帰国をした報告。


10 アナーキストとは何か(NI p19-21の要約))

「よく考えない乱暴者で、混乱を生み出そうとがむしゃらになる」。これがしばしば語られるある種のアナーキスト(無政府主義者)像だ。高まりつつあるものの、まだあまり理解されていない政治運動について、ウリ・ゴードンがより肯定的な視点を提供する。

 通常良いイメージのないaという言葉を私が初めて聞いたのは、8歳か9歳の頃だった。どういう経緯かは覚えていないが、anarchistsについて母に尋ねた記憶がある。母は、全てを壊してゼロから再び作ることを望む人々、と答えた。
 一般的にアナーキズムに関して言われていることと比べれば、再建に触れていた母の定義は極めて寛容なものだ。そこから考えればアナーキストは、理由もなく「全てを破壊する」のではなく、「全てが」不公正で機能不全に陥っているために破壊を望むという善意を持っていると言える。母の定義は正確とは言えないが、母の見方が伝わってくる。つまり、社会は根本的に変わる必要があるが、その変化は小手先の改革では起こらず、根底からの変革が必要だ、ということだ。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

12 ニュース&オルタナティブ
・コンゴ民主共和国の国連平和維持任務期限切れ(NI p10からの翻訳)
平和維持活動部隊はコンゴ民主共和国の住民保護に失敗。
・地元であげますもらいます)(NI p29からの翻訳)
コミュニティーで素晴らしいリサイクルの機会を持とう。
・草の根電力会社誕生への輝かしい取り組み(NI p28からの翻訳)
チェルノブイリ原子力発電所事故で放射能への不安を抱いたドイツのウルスラ・スラデックは、市民の手で電力を供給する協同組合設立運動を始めた。現在この組合所有の電力会社は、ドイツの10万を超える顧客に再生可能な方法で作ったグリーンなエネルギーを供給している。その設立の軌跡を紹介する。

14 カーボンフリーな未来に原発は必要?(NI p32-34の要約)
平日本を襲った壊滅的な地震と津波は、原発評論家の最悪の不安を裏付ける結果となった。各国政府は原発計画の再検討を進めるが、原発のリスクはやむを得ないものだろうか? 2人の環境保護主義者が、地球温暖化と原発と脅威について議論を闘わせる。


16 編集後記、次号のお知らせ、ほか


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