2007年3月号


マスメディアが報道しないイラン
Inside Iran

 

核問題とそれに対する国連の制裁決議採択に加え、イラン領海内に侵入したとして英海軍兵士の拘束事件も発生し、イランと国際社会の溝は一層深まっている。世界のメディアでは、イランが望むのは緊張の緩和よりも対立の深まりであり、危険な瀬戸際外交であるというような報道が多く見られる。また、国連を初めとする国際社会や英国への抗議行動を起こすイランの市民や学生の様子もたびたび報道されている。イランを外の世界から眺めると、当然見えてくるのは強硬な政治家や宗教指導者層や怒りに駆られた民衆の姿など、ニュース素材になるものばかりである。そしてそのイメージが、報道の受け手の脳裏に深く刻み込まれていく。しかしその種の報道は、7,000万人のイラン人のほんの一部の姿を一時的に切り取ったものにすぎない。当然そこには普通の営みがあり、偏狭な政治家・宗教指導者層に対して反発を抱き行動を起こしている人々も存在する。今月のNIは、イランの日常生活の写真や紀元前4000年紀にまでさかのぼる歴史、ブログから垣間見る若者たちの考えなど、より幅広いイラン像を紹介する。

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● NI No.398 目次 ●


(本文は英語です)


*<NIJ>の表示がある記事は、NIジャパンに翻訳が掲載されています。


2 イランの目線で世界を見ると <NIJ>
  The view from Iran
世界のさまざまなマスメディアは、イランの核問題をめぐる国際社会とイラン側の反応、そしてイラン強行派が支配するこの国の政治・社会の状況などを報道している。しかし、私たちが受け取る情報の多くは、イラン対国際社会という構図の中で、単に国際社会の視点から現在の事象を伝えているものにすぎない。

6 イランの日常風景より <NIJ>
  Living in IRAN
キャンペーンTシャツでハイキング、サッカーワールドカップのサポーター、女性消防士、れんが窯で働く女性、そして‘不道徳’を取り締まる警察官など、イランの生活を写真で見てみよう。

8 戸別訪問から見えてきたこと
  Signed with an X
テヘランで女性の権利の擁護を訴えるパンフレットを持って戸別訪問を行った様子と、そのキャンペーンスタッフのつぶやきを伝える。

10 イラン ― その事実 <NIJ>
  Iran - THE FACTS
人間開発、政治体制、出生率、石油経済、人権に関するデータから見るイランの現状。

12 イランの貧困層に聞く
  The Mirage
イランの貧しい人々は、政府の政策や社会の状況、宗教についてどう思っているのだろうか? テヘラン南部の貧しい地区へ行き、人々に尋ねた。

14 イラン小史 <NIJ>
  Iran - a history
エラム文明が生まれた紀元前4000年紀から近代まで、この国は世界の中心のひとつとして歴史を形づくってきた。

17 ブログから見えてくるイランの新しい世代
  The fourth generation
国民の3分の2が30歳未満という若い国、イラン。若者たちはインターネットのブログで当局の目を盗みながら盛んに自由な意見を交わし、しばしば町で行動にも訴える。そこから見える意見や様子は、外国メディアが伝えることのない希望を内包するイランの姿である。
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20 アクション/インフォメーション
  Action/Information
書籍、キャンペーン、ウェブサイトの情報。

21 世界のニュース <NIJに一部掲載>
政権への不満を手紙でぶつける(ミャンマー)/プランテーションと森林破壊(ウガンダ)/丸腰にされる警察官(メキシコ)/オリンピックに向けたごまかし(中国)/エチオピアのソマリア侵攻と米国の影(ソマリア)ほか

24 奴隷制廃止運動の軌跡 <メルマガで一部配信>
2007年3月25日、英国植民地における奴隷貿易が廃止されてから200年が過ぎた。当時は、先駆的な大衆運動が20年の時を費やして奴隷制廃止を勝ちとった。そして今日、21世紀の奴隷制をなくすための取り組みがより一層求められている。
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26 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介

30 南の国からの一コマ
狩猟採集民族の少年にとってのサバイバルスキルと子どもの想像力(ジンバブエ)。

31 コチャバンバで考える
ボリビアは、米国に入国するボリビア人訪問者が義務付けられているように、ボリビアへやって来る米国人訪問者に対して煩雑な手続きを課したビザ取得を義務付けるべきなのだろうか。

32 ビッグバッドワールド(風刺漫画)
血塗られた国旗

33 社会を揺さぶる人々
ムンバイ(インド)で路上生活者の支援をする団体SPARC(Society for the Promotion of Area Resource Centres)の共同創設者に聞く。

34 読者の声

36 世界の国のプロフィール ―― タジキスタン<NIJ>

 

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NIジャパン No.86目次

(本文は日本語です)

 

 

1 イントロダクション ― やわらか頭で前進する

2 イランの目線で世界を見ると (NI p2-5の翻訳)

 「祖国が戦争に突入する可能性を考えると背筋が寒くなる」。あるイラン人のブログにこう書かれていた。「血塗られたイラン・イラク戦争の時、私は自分の町で多くの犠牲者を目撃した。今後16カ月の間に米国が祖国を攻撃する計画があると聞いて本当に恐ろしくなった。私が言っている戦争とは、ハリウッド映画のようなものではない。私はその痛みと子どもたちの涙と血だらけの町を目撃しているのだ」

<中略>

・・・・・・アフマディネジャードは抜け目ない人物で、欧米が決めつけているような鈍い人物ではない。イランの権利を擁護しようとする彼の言動は、米国の力に対する論理的な抵抗としてしばしば現れている。それが世界各地で効果的な影響を及ぼすことを彼は十分承知している。また彼は、核問題に関する国民からの支持が、他のほとんどの国の指導者よりも高いことを知っている。そして、もしもイランの核関連施設が米国やイスラエルから空爆されれば、イラン国内だけでなくイスラム世界でも、彼が一夜にして英雄に祭り上げられるだろうことも分かっている。
 欧米では、ほかにもアフマディネジャードに対する誤解がみられる。それは、彼がホメイニー師以来の突出して目立つ存在だからであるが、それゆえ欧米では、彼がホメイニー師と同様の権力を握っていると自然に考えられてしまっているのだ。しかし現実はそうではない。イラン憲法には、選挙で選出された大統領や議員ではなく、最高指導者が権力を持つとうたわれている。ホメイニーはこの地位に就いていたが、現在はアリ・ハメネイ師が最高指導者である。もしも核の発射ボタンを押す‘最高司令官’がいるとすれば、それはハメネイ師になるだろう。ちなみに彼は、核兵器の製造・保有・使用を禁じる宗教令を発令している

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

10 イランの日常風景より (NI p6-7の翻訳)


14 イラン ― その事実 (NI p10-11の翻訳)

Human development on the up
向上する人間開発指数

平均寿命、教育、所得(公民権や政治的権利は含まれていない)から導き出した国連の指標、人間開発指数(HDI)を見ると、1979 年のイラン革命以降、イラン人の生活は向上している。理論上、HDI は0 から1 の間の数値をとり、大きい方が良い状態を表す。2004 年で最も高かったのはノルウェーの0.965で、最も低かったのはニジェールの0.311 である。

この期間におけるイランの国民1 人当たりの所得はほとんど増加していないため(p17 の「石油資源と経済」の項を参照)、このようなHDI の向上は注目に値する。

保健関連の指標の向上が著しい。平均寿命は1980 年の59 歳(2)から2005 年には71 歳(3) に伸びた。乳児死亡率(1,000 人中)は、1980 年の59 人(2)から2005 年には31 人(3) に減少した。

識字率も向上しており、1980 年の50% (2) から2004 年には77%になっている。依然として男女間に差が見られ、男性は83.5%だが女性は70.4% (1) にとどまる。しかし1975 年には、農村部の女性の90%が読み書きできなかったが、現在は15 歳から24 歳に限ればそれは3%にすぎない。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

25 イラン小史 (NI p14-16の翻訳)

30 コンタクトポインツ
今月のトピックをもっと深く知りたい、何か行動したいという人のための日本の情報源。

32 世界の国のプロフィール ― タジキスタン (NI p36の翻訳)

36 世界のニュース
・丸腰にされる警察官(メキシコ) (NI p22からの翻訳)
・ビッグバッドワールド(風刺漫画) (NI p32から掲載)

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