2007年1/2月合併号

世界の海は今
State of the world's OCEAN

 

 多くの恵みを人類にもたらしている海。魚介類だけでなく、エネルギー資源としての利用や希少鉱物についても研究が進んでいる。
 しかし最も大事な海の恵みとは、地球環境をつかさどり、人間をはじめ多様な生物が生きられる環境をつくっていることである。海が担うさまざまな機能がなければ、地球がこのような生物の宝庫になることはなかっただろう。
 今日、海洋資源を最大限に利用しようと試み、その一方で海の環境を顧みることなく生活している人間によって、海ではさまざまな問題が起きている。富栄養化による微生物の異常発生、有害な有機物による汚染、水産資源の枯渇、資源確保や開発に躍起になる国家の衝突…。私たちは相変わらず海は無限で無尽蔵であると考えがちだが、そんな幻想から抜け出して現実に直面する必要に迫られているのだ。
 今月は、海が現在抱える問題と、その解決に向けて動いている対策、そして少しずつ見えてきた成果についても報告する。

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● NI No.397 目次 ●


(本文は英語です)


*<NIJ>の表示がある記事は、NIジャパンに翻訳が掲載されています。


2 海の惑星 <NIJ>
  Planet Ocean
多くの海の恵みを受けて暮らす私たちは、同時に海の汚染の原因もつくりだしている。海の懐は無限に広いわけではない。現実と向き合って保護に取り組まなければならない時がすでに訪れている。

6 微生物の台頭と海の変化
  The rise of slime
赤潮、クラゲ、原始的な微生物の増加。長年の人間の活動が原因となっているこの変化は、私たちの海が変わりつつある前兆にすぎない。

9 見捨てられる船乗りたち<NIJ>
  Lost at sea
陸上のいかなる労働者よりも過酷な環境に置かれている船員たち。ほとんど知られていない彼らの現実とは。

12 取れたての魚を売る女性たち〜ギニアの市場にて<NIJ>
   Conakry
ギニアの首都にある市場で撮った女性たちの働く姿。

14 鯨の死を目撃して
   Death and the whale
南氷洋の鯨の保護区で「調査捕鯨」と称して鯨をとり続ける日本の捕鯨船。グリーンピースの船に乗り込んだブロガーたちが、目撃したむごたらしい現場の様子を伝える。

16 海洋資源の可能性と限界
   Plenty and Plunders
さまざまな利用によって海の恵みを享受している私たちの目の前には、またそれと同じくらいの規模で海へダメージを与えているという現実がある。
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17 気候をつかさどる海<NIJ>
   Climate control
地球の気候の仕組みに深くかかわる海の役割と地球温暖化について。

20 人間が汚す海 ― その事実 <NIJ>
   What people are doing to the Ocean ― THE FACTS
国連環境計画が発表した報告書「海洋環境の現状(State of the Marine Environment)」を中心に、海が直面する問題と原因、そして今後の見通しを探る。

22 荒れ狂う海
   The tempest
海面の上昇と激しい天候、そしてその影響による災害で悩まされるバングラデシュの人々の現実。

25 海の惑星のためにできること<NIJ>
   Waterworld
陸上にある国立公園のような保護区を海にもつくり、環境を守っていく必要がある。そしてまた、私たちも普段の生活の中でできることには取り組んでいく必要がある。

28 世界のニュース<NIJに一部掲載&メルマガで一部配信>
   Currents
中国の対アフリカ戦略(アフリカ)/無買デー(消費)/鉱山開発反対闘争(ペルー)/公的サービスを破壊するボルケスタイン指令案の復活(ヨーロッパ)/ほか
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31 ワールドビーターズ
資本主義の仕組みを最大限に利用して世界で2番目の金持ちになり、そして巨大な慈善家ともなった「オマハの賢人」ウォーレン・バフェットについて。

32 南の国からの一コマ
昼休みに遊ぶナイジェリアの小学生。

33 デリーで考える
ネパールの新たな和平協定について書かれた詩に思う、作家とアーティストに不可欠な抵抗における役割について。

34 NIジャンボクロスワードパズル

35 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介

38 読者の声

39 モーリシャスからの手紙
強姦(ごうかん)という犯罪に対する認識の変化と、被害者への新たな対応。

40 世界の国のプロフィール ―― ホンジュラス<NIJ>

 



 

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NIジャパン No.85目次

(本文は日本語です)

 

 

1 イントロダクション ― 変わりゆく海

2 海の惑星 (NI p2-5の翻訳)

 私たちは海の惑星に住んでいる。海があるおかげで、宇宙の中でも地球の青さは際立っているし、それは生命の源でもある。私たちは海に勝手な名前をいくつも付けているが、この地球にある海はたったひとつである。神秘的な本質を持ち、国境を超越する海には、無秩序に見える複雑で激しい姿がある。しかし海は全体として調和を保ちながら、長い年月にわ
たってその営みを続けることができる。
 それに対して本当に残念なのは、利便性に目を奪われ、自分たちの差し迫った必要性に役立つ海の一部分にだけ注目し、その結果起こることにうすうす感づいているという私たちの姿だ。

<中略>

 私たちは、海も汚染とは無縁ではないと分かっていても、まるで無縁であるかのごとく振る舞っている。今では、大型トロール船が深い海底を根こそぎにし、存在も知られていない海山が破壊されることもあるという時代になった。大型魚を捕るための漁法が非常に発達したため、その90%が姿を消した。現在海面には、自然の力では分解できないほど多くのプ
ラスチックのかけらが漂っているが、それも私たちが大量のプラスチックを廃棄したせいである。農業は危険なレベルにまで発達し、人間の排せつ物はたれ流しになっている。そしてその栄養過多の廃棄物のせいで、完全に死んだ海が広範囲に広がった。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

7 気候をつかさどる海 (NI p17-19の翻訳)

12 見捨てられる船乗りたち (NI p9-10の翻訳)

15 取れたての魚を売る女性たち〜ギニアの市場にて (NI p12-13の翻訳)

18 海洋保護区のネットワーク (NI p26の翻訳)


20 人間が汚す海 ― その事実 (NI p20-21の翻訳)

地球の生物量(バイオマス)の90%は海にあり、地球上の水の90%もまた海に存在する。そして、地球の表面の70%を覆っているのも海である。しかし私たちは、まるで海のことなどおかまいなしといった態度で暮らしている。国連環境計画が最近発表した報告書、「海洋環境の現状(State of the Marine Environment)」は、人間の活動が害を及ぼしている主な「懸念される分野」を9つ取り上げた。(1) これらの分野のほとんどは、国際協定によって状況が改善される可能性があるにもかかわらず、実際には状況は劣悪なままか、もしくはより一層悪くなりつつある。この調査には、いくつかの重要な分野(水産資源や気候変動など)は含まれていない。


残留性有機汚染物質(良好な改善が見られる)

問題点:毒性が高く分解しにくい有機化学物質が海に流れ込んでいる。このような物質は、分解されない限り生物の体内に何年もとどまる。有機化学物質が南極や北極地域へ運ばれて濃縮され、自然界に存在するレベルの7万倍にまで濃度が高まる恐れがある。カナダ北極圏の魚には、世界で最も高い濃度の有機化学物質が含まれる。
原因:DDTのような殺虫剤や、工業生産物や関連する副産物が流出したり、海へ廃棄されたりしたため。
今後:20年にわたり国際的な管理が敷かれ、いくらか改善が見られた。北半球の遠隔地では、大気中の濃度に減少が見られた。

汚水(悪化している)

問題点:有機体炭素、栄養物、人間の病原体を含む未処理の家庭排水の流入。海洋汚染を引き起こす原因になる大規模な汚染源は世界中に存在する。
原因:処理施設が存在しないこと。
今後:これは最も懸念される分野で、状況は急速に悪化している。下水設備への投資が人口増加に追いついていない。技術よりも経済的な制約のあるマジョリティー・ワールド(世界の過半数の人々が暮らす南の国々)での状況が最悪である。

 

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

25 海の惑星のためにできること (NI p25-27の翻訳)

31 コンタクトポインツ
今月のトピックをもっと深く知りたい、何か行動したいという人のための日本の情報源。

32 世界の国のプロフィール ― ホンジュラス (NI p40の翻訳)

36 世界のニュース (NI p28-30からの翻訳)
・公的サービスを破壊するボルケスタイン指令案の復活
・ビッグバッドワールド(風刺漫画)

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