2006年11月号

倫理的な消費は地球を救う?
〜フェアトレード・グリーンコンシューマー・CSRの光と影
Ethical shopping - a magic bullet to save the world?

 

欧米のショッピングセンターでは革命が起きている。かつては、ヒッピー、左派、熱心なキリスト教信者、NI読者などの専売特許だった「倫理的な物事」が突然流行になった。オーガニック、フェアトレード、スウェットショップ・フリー(搾取工場でつくられた物ではない)、地球に優しい等の商品が雨後の竹の子のように毎年発売され、「倫理的な消費」は徐々に大きなビジネスになっている。最も非情な多国籍企業でさえ、自分たちがいかに地球のことを考えているのかを消費者に知ってもらおうと必死である。かつてはすき間市場にすぎなかった倫理的な商品だが、少しずつ普通の市場にも進出してきている。しかしこのような状況にも喜んでばかりはいられない。大企業の参入によって、今、倫理的なものの本質にかかわる議論が巻き起こっている。今月は、倫理的市場の現状とその行方を探る。

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● NI No.395 目次 ●


(本文は英語です)


*<NIJ>の表示がある記事は、NIジャパンに翻訳が掲載されています。


2 子孫につけを残さない行動を<NIJ>
倫理的な消費は大流行しているかもしれないが、それがすぐに社会や地球に変化をもたらすわけではない。できるだけ早く変化を起こすためには、私たちは何に気をつけ、どう行動すればいいのだろうか。

7 フェアトレードの魂が直面する危機<NIJ>
単なるマーケティング戦略として参入する大企業によって、フェアトレードが危機に直面している。フェアトレードは何のために、そして誰のために存在しているのか? 今立ち止まって考えなければ、真のフェアトレードに未来はない。

10 エコとオーガニックを脅かすスーパーマーケット <NIJ>
大量生産・大量消費の象徴であるスーパーマーケットでも、エコやオーガニックなものをよく見かけるようになった。しかし、本当にエコでオーガニックな消費者にとって、スーパーマーケットは新たな選択肢となるのだろうか。

12 21世紀の消費者像
消費者の好みや影響力が変化していくなかで、消費者はどのように分類できるのだろうか。

14 スウェットショップをなくすためには <NIJ>
搾取工場で作られた服は着たくないからと、ナイキやギャップをボイコットしてきた人もいるだろう。しかし、単なるボイコットや「スウェットショップ・フリー」の服を買うだけでは、実は搾取工場の現実はなかなか改善されていかない。

16 パンクロック資本主義? <オンラインリポートに掲載>
アイルランドのロックバンド、U2のボノが立ち上げた企業との協働企画「プロダクトRED」。これは、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)に対する資金支援策の一つだが、それは果たして見事な(inspiRED)ものなのか、それとも無分別な(illconsideRED)ものなのか。
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18 グローバルな消費/倫理的な消費 ― その事実 <メルマガで一部配信>
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20 倫理的な消費者への道 <NIJ>
倫理的な消費を考えるためのポイントと情報。

22 世界のニュース<NIJに一部掲載>
反体制派ジャーナリストの死(ロシア)/ジャーナリストへの弾圧(エリトリア)/空爆により死にゆく海(レバノン)/チョコレートと子ども奴隷(企業動向)/ほか

25 ワールドビーターズ
世界を不安に陥れてきた米英連合とはこれまで一線を画してきたカナダ。しかし、スティーブン・ハーパー首相率いる保守党が今年の1月に政権を取ってからそれも変わりつつある。

26 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介

28 南の国からの一コマ
紛争の被害を受ける前の1960年代に撮影されたレバノンの美しい観光絵はがき。現在、ネガの一部分をわざわざ燃やして絵はがきにプリントするプロジェクトが行われている。それは何を意味しているのか。

29 モンテビデオで考える
冷戦は終わり、鉄のカーテンとベルリンの壁は崩れ去った。しかし今でも世界のあらゆる所に壁が築かれている。その一つが、モロッコが実効支配する西サハラに築かれた壁で、その長さはベルリンの壁の60倍にも及ぶ。モロッコが西サハラに侵攻して30年以上が過ぎたが、国際社会の関心は依然として低い。

30 エッセイ ―― フリーソフトウェア
このフリーソフトウェアとは、単に無料というだけではない。何人にも配布・二次配布・改造・使用の自由を無料であたえるものなのである。

32 ビッグバッドワールド
地球温暖化とひげそりの関係。

33 社会を揺さぶる人々
アラブ首長国連邦でドメスティックバイオレンスに取り組む団体、シティー・オブ・ホープのシャルラ・ムサビのインタビュー。

34 読者の声

35 モーリシャスからの手紙
チャールズ・チャップリンの映画「モダン・タイムス」に描かれている様子といくらも変わらない現在のモーリシャスの労働環境。

36 世界の国のプロフィール ―― タイ<NIJ>



 

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NIジャパン No.83目次

(本文は日本語です)

 

 イントロダクション ― 宇宙船地球号の船頭たち

2 子孫につけを残さない行動を (NI p2-5の翻訳)

消費によって地球が瀕死の状態に追い込まれようとしている今、買い物の習慣を変えることで終末を回避できるのだろうか? それくらい単純な問題であればよかったのに、とジェス・ワースがため息をつく。

 私が小さい頃、両親が「キャンペーン・コーヒー」と称するものを飲んでいたのを思い出す。そのコーヒーはかなり高いうえに相当まずかったため、この名前を聞くたびにいつもちょっと身震いしたものだ。一部の熱心な聖職者やNGO スタッフ、「陶酔した左派」が誇らしげに買っていたこのコーヒーは、マジョリティー・ワールド[訳注1]との貿易に、労働者の搾取が少ない仕組みを用いた最初の試みの一つであった。
 当時に比べれば、世界の状況は様変わりした。「倫理的な」買い物は、今や大はやりである。かつてはひげ面をした変わり者の環境保護主義者の専売特許と考えられ、企業の役員や政治家の関心にも上らなかった「良心に基づいた消費」が、突如すき間市場から一般に広がり、もてはやされている。今ではどんな分野でも、社会や環境にやさしいことをアピールする商品が存在する。精巧な携帯電話充電器、オー
ガニック・アンチエイジング・クリーム、リサイクルのシルクを使ったデザイナーズバッグ、ソーラー発電の小鳥水浴び用水盤など、よりどりみどりである。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください


10 フェアトレードの魂が直面する危機 (NI p7-9の翻訳)

大企業、大衆市場、苦悩する農民……。アルバート・タッカーが、フェアトレードの魂を取り巻く闘いについて報告する。

 私がフェアトレードにかかわり始めた10年前、市場調査の専門家たちは、このような「すき間」商品に興味を示すのは多くても消費者の2%程度だろう、と言った。私たちはそのような限定的な数字を受け入れることはできなかった。そして、小規模農家を真のビジネスパートナーとする、生産者所有のモデルを先駆けて構築した。このモデルでは、農民は私たちのビジネスの方向性に対して意見を述べ、利益やその他の付加価値の配分も受け取れる。あのころから考えれば、現在フェアトレード市場は急激な成長を遂げた。しかし現在、農民、貿易業者、NGO、消費者、そしてキャンペーン活動家まで、フェアトレードのシステムを支えている人々から、将来を左右するような根本的な疑問がいくつか投げかられている。
 目を見張るような成功により、フェアトレードは経済的にも魅力のあるシステムとなった。ネスレやスターバックスなどのように、多国籍企業でも独自の商品を展開するところが出てきた。また、グリーン& ブラックズ[訳注:オーガニック素材で作るチョコレートを販売する英国企業]を買収したキャドバリー・シュウェップスや、ロレアルによる物議を醸したザ・ボディショップの買収など、草分けとなった倫理的な企業の買収を行うところも出てきた。大手スーパーに並ぶフェアトレード商品の品数は増え、独自ブランドの商品を扱うところも出てきた。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

17 エコとオーガニックを脅かすスーパーマーケット (NI p10-11の翻訳)

21 スウェットショップをなくすためには (NI p14-15の翻訳)

25 倫理的な消費者への道 (NI p20-21の一部翻訳)

28 【日本発のリポート Reporting from Japan】
日本に倫理的消費者運動は芽生えるのか
             北澤 肯(フェアトレード・リソースセンター)
Ethical Consumerism - will it take root in Japan?
             Kitazawa Koh(FairTrade Resource Center)

36 コンタクトポインツ Contact Points
今月のトピックをもっと深く知りたい、何か行動したいという人のための日本の情報源。

37 世界の国のプロフィール Country Profile ― タイ (NI p36の翻訳)

40 世界のニュース (NI p24からの翻訳)
・チョコレートと子ども奴隷

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