2006年8月号

銀行というマネービジネスの王様
Banks - The Kings of Capital

 

 どうやって金もうけをしているのか? こんなことを他人に聞くのは明らかに常識外れだろう。銀行家たちがその常識をわきまえた姿勢を身につけるのは当然である。それに、そもそも聞かなければぼろも出ない。その慎重さから銀行家のかがみとされるスイスの銀行家たち。非の打ち所の無い彼らが、ナチスやアフリカの犯罪者たちの金を何十年にもわたって隠し通せることができたのは、その姿勢のおかげである。そしてまた世界中の銀行家たちも、そのような覆いの下で税金逃れの方法をつくりあげ、一般には想像もつかないようなやり方でマネービジネスのより一層の独占を静かに進めている。だが、彼らの方法はあまりにも複雑で、それを知っている人はほんの一握りである。
 果たしてその実態はどうなっているのか? 今月のNI では、銀行の金もうけの方法を率直に解説してみたい。また、どこの国でも人々の暮らしに不可欠であるにもかかわらず、銀行が軽視している社会的機能(融資や送金など)にも焦点をあてる。

 

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● NI No.392 目次 ●


(本文は英語です)


*<NIJ>の表示がある記事は、NIジャパンに翻訳が掲載されています。


2 持てる者たちの王国<NIJ>
今日の私たちの生活に欠かせない銀行。普段何気なく使っているが、私たちの知らないところで、私たちの知らないやり方で、銀行は大きな金を動かし、大きな富を一部の者たちのために生み出している。はたしてその内幕とは。

6 銀行はピカピカの大理石 <NIJ>
金庫に眠る富の本当の持ち主は誰なのか。米国のフォーク歌手、ピート・シーガーの曲より。

7 マレーシア政府と銀行業界のあやしいつながり
マレーシア政府が行った公的資金による銀行の救済。だが、そこには債務者と政府の間のあまりにも緊密なつながりが見え隠れする。

9 海外送金の現実 <NIJ>
豊かな国で働く移民労働者が母国の家族などに送金する金額は、公式ルートを通じたものだけでも世界の開発援助の2倍にも上る。しかし、銀行の海外送金サービスは、移民労働者にとって使いやすいものとはいえず、非公式なルートで送る人々がいまだに多いようだ。

10 シティバンクのオフショア・ビジネス
課税を免れるために金を海外に移して管理するオフショア・ビジネス。この世界では、多くの関係者が合法/違法の境界線をまたぎながらビジネスを展開しており、世界最大の銀行グループ、シティバンクの姿もそこには見られる。シティバンクの内部告発者の資料を基に、スペインを舞台に行われたこの銀行の不正の実態を探る。

14 銀行 ― その事実 <NIJ>

16 チリの借金狂騒曲
ある銀行の調査によれば、月給の7.5カ月分の借金を抱え、毎月月給の2割を返済に充てているというチリの人々。彼らはどのようにしてローン地獄にはまっていったのか? そこには、消費をあおる企業の戦略だけでなく、広がる経済的な格差も関係していた。
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17 消費へといざなうプラスチックのほほ笑み <NIJ>
消費文化における今日の地位を、クレジットカードはどうやって獲得してきたのか。

18 銀行と兵器産業 <NIJ>
私たちの銀行預金はいったいどこで使われているのか? イラクで使用された白リン兵器から米国の兵器工場、そして大銀行へ至る道のり。

20 どうする? 私たちの銀行 <NIJ>
閉鎖的な銀行をよりオープンにする啓発・提言キャンペーンから、斬新なアイデアで倫理的かつ前向きに資金の活用や金のやりとりを実践しているグループまで、世界の取り組みを見てみよう。

22 世界のニュース<NIJとメールマガジンに一部掲載>
シリアで困窮するイラク人難民/情報格差を解消する低価格PC(米国)/劇的な農地改革(ボリビア)/古里への帰島(チャゴス諸島)/汚い偽装の始まり(米国)/弾圧される表現の自由(中国)/ほか

25 ワールドビーターズ
ミャンマー(ビルマ)の軍事政権とパートナーシップを結び、ガイアナやコロラドでのシアン化合物流出時には責任者だった鉱山王ロバート・フリードランド。彼は危険を顧みず(または倫理的なことを気にかけず)他人がしないことをする人間である。

26 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介

28 南の国からの一コマ
精神障がいを治せるというバングラデシュの伝統的な精神治療医が使う装飾品。

29 ラゴスで考える
アフリカ指導者のモデルとしてウガンダのヨウェリ・ムセべニ大統領とエチオピアのメレス・ゼナウィ首相を押してきた人々も、今ではその意見を撤回している。2人の行き過ぎが目立つなか、市民社会からの圧力と取り組みがアフリカの未来を握っている。

30 エッセイ ―― パタゴニアの民営化
ルチアーノ・ベネトンからテッド・ターナーまで、海外から金持ちの投資家がやって来てアルゼンチン南部にあるパタゴニアの自然を買いあさっている。地元の先住民からすれば、これは新しい征服者の侵入である。

32 ビッグバッドワールド
金に卑しいのは誰だ。

33 社会を揺さぶる人々
製紙工場建設に反対するウルグアイのラロ・モレイラと環境保護活動家たち。

34 読者の声

35 モーリシャスからの手紙
1960年代、当時英国領だったモーリシャスのチャゴス諸島から島民たちが強制的に退去させられた。その後その島々は米国が借り受け、軍事基地を建設し、有名なディエゴガルシア島からはB-52戦略爆撃機などがアフガニスタンやイラクへ爆撃を行った。島民とその支援者は、島に帰るためにさまざまな運動を行い、ようやく今年初め、英国の裁判所からも帰島の権利が認められた。

36 世界の国のプロフィール ―― ベリーズ<NIJ>


 

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NIジャパン No.80目次

(本文は日本語です)

 

 イントロダクション ― 罪滅ぼしを不要にするために

2 持てる者たちの王国 (NI p2-5の翻訳)

 私は大嫌いなことが三つある。一つは駐車違反をとられること(はて、ほとんどの人はそんな目には遭わないだろうか?)。二つ目は全自動でない洗濯機(この連中は私が嫌っていることを知っているため、トラブルを起こす)。そして三つ目は銀行である。手数料は1ドルでも腹が立つので、いちかばちか交渉のために支店長を呼ぶ。1ドルのために貴重な時間を費やしても気にならない。私の嫌い方は少し不合理かもしれないが。
 もちろん、銀行が私の貴重な時間を無駄にする場面はほかにもたくさんある。ここ10年間で銀行の支店数は減り、人員も削減された。これは銀行の収益を増やすことに貢献しているが、列に並ぶ人々の数の増加にも結び付いている。たとえこんな状況でも、毎月の支払いがあるためカードを握りしめて私は行列に加わる。15 分たっても順番が回ってこないと、並んでいる他の客とおしゃべりを始める。富裕層が住む郊外の支店では、客をこんなに待たせることはないだろう、などと最初は普通に話しているが、段々と声が大きくなっていく。「我々の金なんか行列して銀行に持っていかれる以外、良い使い道など無い。きっと銀行はそう考えているに違いない」。なんとぶしつけな言葉だろう。でもまさに銀行はそう思っているのだ。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

10 海外送金の現実 (NI p9の翻訳)

13 銀行はピカピカの大理石 (NI p6の翻訳)

14 銀行 ― その事実 (NI p14-15の翻訳)

2005年、世界の上位50の企業(1)は、前年比27%増の4,330億ドルの利益を上げた。このうち5分の1以上(22%)が銀行業界で、次にわずかな差で石油・ガス業界(20%)が続く。この50社の多国籍企業が保有する資産価値だけに注目してみると、銀行の保有資産が50社全体の56%と過半数を占め、金融サービス企業(さまざまな金融業務を行う)も含めると全体の80%を保有する。次の表は、資産を有する銀行とその資産の一例である。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

20 消費へといざなうプラスチックのほほ笑み (NI p17からの翻訳)

22 銀行と兵器産業 (NI p18-19の翻訳)

27 どうする? 私たちの銀行 (NI p20-21の翻訳)

31 コンタクトポインツ
今月のトピックをもっと深く知りたい、何か行動したいという人のための日本国内の情報源。

32 世界の国のプロフィール ― ベリーズ(NI p36の翻訳)

36 世界のニュース(NI p22-24からの翻訳)
・汚い偽装の始まり(米国)
・スピーチマーク〜世界を読み解く言葉

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