2006年7月号

二酸化炭素の削減〜向き合えない本当の問題
CO
2NNED - Carbon offsets stripped bare

 

気候変動への不安が高まりながらも野放図な私たちの化石燃料消費は続く。そんな中、多くの企業・国・個人が、安くて簡単に地球温暖化防止に貢献できるといわれるカーボン・オフセット(炭素排出量の相殺)という手法に注目している。しかし、カーボン・オフセットの基本的な考え方には重大な弱点がある。気候変動に対して良い影響を与えるとのふれこみで行われている多くのプロジェクトも、一方ではコミュニティーや生態系に害を与えているのだ。特に、カーボン・オフセット産業が単一樹種を大量に植林していることには強い懸念を覚える。今月は、カーボン・オフセット産業の台頭という厄介で複雑な問題や、「環境に優しい」プロジェクトで被害を受けるコミュニティーの現状、そして気候変動を防止するために本当に必要な対策について報告する。

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● NI No.391 目次 ●


(本文は英語です)


*<NIJ>の表示がある記事は、NIジャパンに翻訳が掲載されています。


2 オフセットとカーボン・ニュートラルを超えて<NIJ>
地球温暖化を防止しようと多くの個人、公的機関、企業が取り組みを行い、さまざまな事業を提供するカーボン・オフセット産業は花盛りだ。しかしそれもよく見てみると、二酸化炭素排出削減にはつながらず、排出の免罪符と考えられているようである。

7 植林オフセットをする前に考える10 のポイント<NIJ>
植林はなぜ二酸化炭素排出量削減につながらないのか? 二酸化炭素の排出と吸収のしくみを考えながら、改めて常識とされているものを問う。

8 森と人々の未来
ブラジルには、ユーカリのみが植えられている土地が400万ヘクタール(ベルギーの面積とほぼ同じ)も存在する。これらの木の多くが紙パルプとなり、ジョンソン・エンド・ジョンソン社やキンバリークラーク社のティッシュになる。土地とコミュニティーを浸食する単一樹種の植林。2010年にはブラジルの人々の生活はどうなってしまうのだろうか。

12 省エネ電球の光と影<NIJ>
消費電力の大きな白熱電球を省エネ電球(電球型蛍光灯)と無料で交換するというプロジェクトが、低所得者層を対象に南アフリカで実施された。現地への影響と北の国の企業のかかわりについて。

14 カーボン・オフセット ― その事実<NIJ>

16 森の再生とコミュニティーの破壊
オランダの企業とNPOが支援するウガンダでの植林事業。現地の森の再生と雇用の創出に貢献していると事業者側は主張するが、現実は異なるようだ。

18 木を見て森を見ずの植林支援活動<NIJに一部掲載>
植林活動だけでなく、もっと広い視野で状況を眺める必要がある。世界の活動家たちはそう主張する。

20 アクション
排出量削減を前向きに進めるための情報源。

⇒今月の記事を読むOnline Reportへ

22 世界のニュース<NIJとメールマガジンに一部掲載>
政府じゃなくて私たちを見てほしい(イラン)/東チモールの混乱/アンゴラを襲うコレラ/ほか

25 ワールドビーターズ
いばりちらす独占主義者から超巨大慈善家へ。途方もない富を築き下々の世界を見下ろすビル・ゲイツ。しかし、来年発売予定の次期ウインドウズ「Vista」への辛口評価やGoogleの躍進により、その前途は必ずしも明るいとはいえない。

26 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介

28 南の国からの一コマ
地方から出てきた人々が住み着くサンパウロの空きビルにて。

29 西サハラで考える
武力闘争を放棄し、国連の介入と国際法の裁定に将来を託してきた西サハラの人々。しかし、彼らの希望には依然として暗雲が垂れ込めている。

30 エッセイ ―― 幸福の形
現代の消費社会において、幸福とはどのようなものなのだろうか。

32 ビッグバッドワールド
ありそうもないキリストの再臨の形。

33 社会を揺さぶる人々
パプアニューギニアでは、森林伐採による環境の破壊や土地所有者の権利を無視した木材会社の活動が問題となっている。その問題に法律家として日々取り組む環境法律センターの代表に話を聞く。

34 読者の声

35 モーリシャスからの手紙
拘置中に死亡した夫の死の真相を明らかにするために奮闘してきた2人の未亡人。

36 世界の国のプロフィール ―― ガボン<NIJ>



 

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NIジャパン No.79目次

(本文は日本語です)

 

 イントロダクション ― 南での植林の前に身の回りの排出削減を

2 オフセットとカーボン・ニュートラルを超えて(NI p2-6の翻訳)

 英国の物理学者フリーマン・ダイソンは、1972 年に「銀河系の緑化」という彼の夢を著した。それは、遺伝子組み換えをした巨木を何本も植えて彗星(すいせい)を緑化することによって、人類は他の星にも住むことができるという内容だった。しかし、それを本気で取り上げる者はごくわずかだった。同様に、宇宙空間での核爆発は推進力になりえると彼が主張したときも、ほとんどの人々は妄想だと相手にしなかった。しかしダイソンはねばり強かった。1977 年、余分な二酸化炭素(CO2)を樹木に吸収させるという考えを提唱した時、彼はようやく人々の注目を集めた。(1) まさに3 度目の正直である。
  タイミングも完璧だった。このころ産業界は、汚染源となっている企業を政府がすぐにでも取り締まるのではないかという懸念を抱いていた。気候変動に関する科学的な理解が進んだことがその懸念の要因になっていたが、ダイソンの発表はそれを刺激した。政府の介入(ある業界では、「農奴制への道」と呼んでいた)を避けるため、企業の中には自分たちの汚染源からの排出量を減らす代わりに、木を植えることによって排出分を「オフセット(相殺)」する方法を模索し始める動きもでてきた。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

12 植林オフセットをする前に考える10 のポイント(NI p7の翻訳)

14 カーボン・オフセット ― その事実(NI p14-15の翻訳)

20 木を見て森を見ずの植林支援活動(NI p18-19の翻訳)

 環境保護主義者たちからこんな訴えを聞くのも不思議な気がするが、彼らは心の底からそう願っている。
 植林を支援すること自体が良くないと言っているわけではない。彼らが実際に心配しているのは、間違った理由で植林、風車、省エネ電球などのプロジェクトを支援している人々のことである。
 私たちの金を一見高潔な取り組みに引き寄せようとするカーボン・オフセット企業の大げさな宣伝。企業は、顧客が持つ慈善への衝動へ訴えかけたり、イメージ重視の募金活動を行う企業セクターへの提案を行ったりする。
 企業の宣伝文句は、1980 年代初めに議論を巻き起こしたチャイルド・スポンサーシップ・プログラム[訳注:子ども支援制度や里親制度と呼ばれるもの]を思い起こさせるものだ。

・・・・・・ 続きはNIジャパン誌上でご覧ください

22 省エネ電球の光と影(NI p12-13の翻訳)

27 日本発のリポート
<日本政府、京都メカニズム利用方針を決定>
              平田 仁子(NPO法人 気候ネットワーク)

35 コンタクトポインツ
今月のトピックをもっと深く知りたい、何か行動したいという人のための情報源。

37 世界の国のプロフィール ― ガボン(NI p36の翻訳)

40 世界のニュース(NI p22-24の一部翻訳)
・政府じゃなくて私たちを見てほしい(イラン)

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