2005年12月号

真実と向き合う〜正義をもって大量虐殺を裁くために
The Search for Truth - justice after genocide

 

人類の歴史を振り返れば、実にさまざまな方法でジェノサイドが行われてきた。通常その加害者たちは、罪に問われることもなく恵まれた隠居生活を送ってきた。しかしいくつかの国々において、そのような者たちに裁きを求める声が上がり、少しずつその成果が現れている。国際刑事裁判所などの国際機関も、以前は罪を逃れていたような独裁者たちに対して追及を始めている。今月のNIは、人道に対する罪を犯した者たちを裁く最近の試みについて報告する。

この号のご注文画面へ

 


● NI No.385 目次 ●


(本文は英語です)

2 犯罪と裁き
虐殺を経験した国々は、どのようにしてそのトラウマと向き合い、そして立ち直っていくのだろうか。整備されつつある国際的な司法制度について報告する。
by Wayne Ellwood

6 虐殺の記憶
スーダンのダルフールの虐殺から逃れてきた子どもたちが描く絵は、その惨劇の模様を浮き彫りにしている。

7 真実究明委員会とは何か
真実究明委員会を設置すれば万全というわけではない。できることとできないことを区別し、その特徴をよく知る必要がある。
by Mark Feeman

8 帰らぬ人を忘れない
誘拐・拘束され、いまだに多くの人々が行方不明のままになっているアルゼンチン。行方不明者が最も多い町ペインに記念碑が建てられた。
by Carmen Rodriguez

9 ジョージ・ブッシュの順番はいつか?
ジョージ・ブッシュが犯した数々の人道に対する罪も裁かれる日が来るだろう。

10 憎しみと再生
アルゼンチン当局に拘束された母親が収容所で産んだ息子。20年以上も真実を知らないまま他人に育てられてきた彼は真実を突き止め、第二の人生が始まった。
by Tomas Bril Mascarenhas

12 真実を求める闘い
カンボジア、日本(中国・朝鮮)、グアテマラ、東ティモール、アルメニアで起きた残酷な出来事と、真実をめぐる状況について。

15 母親の勇気
スレブレニッツァの虐殺で家族を失った母親たちの真実を求める声。
by Irham Ceco

16 コミュニティーの司法制度
コミュニティーの住人が中心となって裁判を行うルワンダのガカカ制度の成果と課題について。
by Fawzia Sheikh

18 エルサルバドルの真実と米国製ファンタジー
冷戦時代の米ソ覇権争いに巻き込まれ、激しい暴力の渦中に置かれたエルサルバドル。自らの歴史を見つめ直そうとしている時に、米国はその歴史を都合良く解釈して利用している。
by Mark Engler
  ⇒今月のOnline Report

 

目次トップへ

20 犯罪者には裁きを
2002年4月に創設された国際刑事裁判所の目的と課題とは。
by Noah Novogrodsky

22 世界のニュース
排出権取引とゴミ処分場(南アフリカ)/パレスチナ支援者への弾圧(イスラエル)/革新的なフェアトレードのチョコレート(グレナダ)/他

25 ワールドビーターズ
作家、ジャーナリスト、人権専門家という輝かしい経歴の持ち主であるマイケル・イグナティエフ。彼は現在ハーバード大学で、拷問や帝国主義に寄せる自分の思いをあらわにしている。そしてまた、カナダ政界に進出することも思案中だ。

26 ミクスト・メディア
本・映画・音楽の紹介

28 南からの写真
ポリオによって障がいを負った10歳の少女の日常と希望。
by Amit Bhargava(インド)

29 ラゴスから考える
汚職撲滅を進めえるナイジェリアのオバサンジョ大統領。しかし、国民の期待はあまり高くないようだ。
by Ike Oguine

30 エッセイ――たそがれのブリクストン
第二次大戦後から移民が流れ込み、多民族コミュニティーとして知られていた町、英国のブリクストン。時は流れ、町の様子も住人も変わり始めている。
by Paul Bakalite

32 ビッグバッドワールド
ジョージ・オーウェルの影を色濃く映し出す「風刺」
by Polyp

33 波風を立てろ
バイオ植民地主義とは何か? 誰が何のために先住民の遺伝子を支配しようとしているのか?「バイオ植民地主義に関する先住民族協議会」のデブラ・ハリーに聞く。

34 読者からの手紙

36 世界の国のプロフィール ―― アフガニスタン

 

 

 

 

● NI-Japan No.73 目次 ●

(本文は日本語と一部英語です)

 

  

1 犯罪と裁き(NI p2-5の翻訳)

デジレ・ミュニャメザの頭には、「法律の長い腕」[訳注:法律を域外で適用すること]という、よく使われる表現が特にはっきりと響いているに違いない。5年前に中部アフリカの祖国ルワンダを離れ、1万6千キロかなたのフランス語圏モントリオールへと渡って来た時には、彼はよもや自分が過去の出来事に縛られることになるとは考えもしなかっただろう。

しかし現実は甘くなかった。

今年10月、5年前に成立したカナダの戦争犯罪法が初めて適用され、39歳のミュニャメザは犯罪者として逮捕された。彼は、大型のなたを振り回したフツ族のギャングたちが、100日間で100万人にも上る少数民族ツチ族を殺した1994年の虐殺に関与したとして罪に問われたのだ。6年の捜査の末、カナダ騎馬警官隊(カナダ連邦警察)は、2件のジェノサイド(集団殺りく)、2件の人道に対する罪、3件の戦争犯罪により彼を起訴した。

国連人権高等弁務官であり、旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所主任検察官を務めたルイーズ・アーバーは、「長い間望まれようやく実現した、事実解明に責任を持って取り組む」ためのステップの一つだと述べて、この逮捕を賞賛した。ルワンダにかかわる世界の人権活動家もこれに同意した。それはもっともな反応だったといえる。

・・・・・・ 続きはNI-Japan誌面でご覧ください


6 真実を求める闘い(NI p12-14の翻訳)

第二次世界大戦後のニュルンベルグ裁判では、ヨーロッパのユダヤ人やロマ民族などを対象にナチスドイツが実行した組織的大虐殺の恐ろしい詳細が明らかになり、人々を震撼(しんかん)させた。そして、ホロコーストの再発を確実に防ぐため、「過ちは繰り返さない」が合い言葉となった。しかし過去50年を振り返れば、人類は人権に対する最も暴力的で恥ずべき危険な攻撃を何度も体験してきた。そしてホロコーストの時と同様に、近年の大虐殺の真相解明も迅速に行われるとは限らない。

・・・・・・ 続きはNI-Japan誌面でご覧ください

8 Contact Points
*女性と戦時暴力、南京大虐殺、アイヌ民族、日中関係の各問題に取り組む団体の紹介。

11 Information
*次号のご案内、NIカレンダー販売店情報、編集後記など。

12 世界の国のプロフィール − アフガニスタン(NI本誌p36の翻訳)

目次トップへ

 



●本誌のご注文はこちら
  ●バックナンバーリストへ