![]() |
![]() |
|
![]() |
|
2005年10月号 巨大国際NGO〜台頭する新たなグローバル勢力とその課題 |
||
|
国際的なキャンペーンから、つい先日パキスタンを襲った地震や昨年のスマトラ沖地震による津波被害などの痛ましい大災害の現場まで、今日の緊急支援や開発援助の最前線で巨大国際NGOは重要な役割を担っている。しかしその反面、巨大化しすぎビジネスライクになりすぎた巨大国際NGO(BINGO: Big International Non Governmental Organizations)の台頭が原因で問題や混乱が起き、北の支援者や南の活動地からも疑問や批判の声があがっている。今月のNIでは、巨大国際NGOの問題点を取り上げるとともに、「非政府」で「非営利」というNGOの原点を振り返りながら、巨大国際NGOがその内側に抱える課題を探る。 |
||
|
2 巨大国際NGOの現状と課題 6 感情に訴えるイメージ戦略の復活 7 グリーン帝国主義 9 慈善か、それとも正義か 11 裏切られた期待と信頼 12 巨大国際NGO ― その事実 14 持続可能性につけられた汚点 16 静かな草の根レベルの取り組み 17 bingoとはいったい何なのか 18 その寄付ちょっと待った! |
20 津波災害視察観光と復興ビジネス 22 世界のニュース 25 南からの写真 26 特別リポート:米国の貧困 28 ミクスト・メディア 30 エッセイ―世界はなぜダルフールを無視するのか 32 ビッグバッドワールド 33 波風を立てろ 34 読者からの手紙 36 世界の国のプロフィール ―― ルワンダ |
|
● NI-Japan No.71 目次 ●
|
|
|
1 巨大国際NGOの現状と課題(NI p2-5の翻訳) もしも慈善事業の支援が美徳の証しとなるのであれば、現在私たちは歴史的に徳の高い時代を迎えているのかもしれない。今日、かつてないほどの寄付が、NGOと呼ばれる非政府組織(米国ではNPO「非営利」組織という名称が一般的)に集まっている。人道面や環境面のあらゆる分野において、政党や政府も活動しているが、現在一般の人々により多く知られているのはNGOによる活動だ。 このような時代が到来するまでには少々時間を要した。慈善行為は、少なくとも豊かな国では20世紀半ばには一時的に落ち着いたが、昔から疫病や災難の悲しみに対して、はたまた工業資本主義やキリスト教を広める植民地主義を通じてねばり強く繰り返されてきた。当時NGOは、動きの鈍い官僚機構や利益にどん欲な多国籍企業とは違うとして、小規模で迅速に活動する、人々に優しくきちんとした対応をする、革新的でオープンであり、危険を顧みず難題にも立ち向かう、必要な人々を擁護する、柔軟な思考をもつ、格差縮小の努力をする、可能性を示すなどを自分たちのあるべき姿として主張していた。最終的には、例えばがんが完治することがあるように、貧困が根絶されたり環境に対する心配が不要になったりすれば、彼らは自分たちの意思で活動をやめるのかもしれない。 さて、何百年もの月日が流れ、新しい世紀を迎えたが、自らの判断で活動をやめたNGOはほんのわずかだ。その一方で、少数の団体(そのほとんどは豊かな国の団体で、米国が多い)は世界をまたにかけて活動する巨大な団体に成長し、bingoとして知られるようになった。この状況はまるでヴィクトリア時代の英国の尊大な帝国的慈善事業か、米国の泥棒貴族の元祖であるカーネギーやロックフェラーの時代に逆戻りしたかのようである。 ただ当時と違うのは、今日bingoが達成しようとしていることが極めてあいまいだという点だ。あいにく人々にはできれば施しを受けたくないと考える傾向があり、むしろほとんどの人々が屈辱的な哀れみの対象にならないよう多大な努力を払っている。だが、それはなぜだろうか。当然ながら、飢えや病気、自然災害に見舞われるということは、そうなるよりほかに選択肢がなかった、または「行為」の幅があまり広くなかったということだろう。民主主義に近い制度がいくらか存在する社会であれば、飢える人は少ないし、病気を予防したり、治療したりすることも可能だ。シアトルや東京のようなコンクリートに固められた都市に、津波警報が発令されたうえで津波が来る状況と、警報などまったくない状態でバンダアチェやガレのようなぜい弱な町を津波が襲う状況とはまるで違うものだし、十分に的確な警報が出されたニューオリンズの貧しい地域を襲ったハリケーンの時の状況もまた異なるものだ。
10 Contact Points 11 Information 12 世界の国のプロフィール − ルワンダ(NI本誌p36の翻訳) |
|
| ●バックナンバーリストへ |